化学科の就職が難しいって本当?具体的な就職先や仕事内容も知りたい…
一体誰に聞けば…
そんな悩みに答えます。
- 化学科の就職が難しいと言われる理由
- 化学科の具体的な就職先
- 化学科の具体的な仕事内容
- 化学科の就職対策
化学系学科の就活生は
イメージの強い化学メーカーの研究職以外に
どんな業界・業種でどんな仕事に就けるのか気になると思います。
あなたもそのひとりです。
今回は、そんなあなたの為に
「化学系学科の就職」について詳しく解説していきます。
本記事を最後まで読むと
化学系の学科の就活生がどんな業界・業種を目指して就活するべきなのかが明確になり
化学系学科は化学メーカーの研究職以外ではどんな会社に就職できるの?
もしかして…化学系学科って就職先がかなり絞られちゃうの?
といった不安が解消されます。
他にも化学系の学科におすすめの就職先や仕事内容
就職対策についても詳しく解説するので
化学系学科の就活生は必見です
それでは、さっそくみていきましょう。
化学科の就職は難しい/主な就職先/仕事内容
それぞれ結論から言います。
化学系学科の就職が難しいと言われるのはなぜ?
化学系学科の就職が極端に難しい/厳しいことはなく
化学系学科の「イメージ」からそう言われていると推測できます。
化学系学科の就職が難しいと言われる理由は下記です。
- 研究職のイメージが強く、院卒でないと難しい
- 化学メーカーは有名企業が多く入社難易度が高い
研究職しかない=院卒じゃないと就活が難しいといったイメージです。
化学系学科の具体的な就職先は?
化学系学科の主な就職先は下記です。
- メーカー
- IT業界(情報系)
- 卸・小売業(商社)
- 公務員
メーカー以外でも化学系の製品を取り扱っている商社などが候補になります。
化学系学科は具体的にどんな仕事に就くの?
化学系学科が就く主な業務は下記です。
- 研究(開発)
- 生産技術
- 品質管理/品質保証
- 調査員
- 営業(セールスエンジニア)
- 教師
化学系の仕事が研究職しかないと思っている人。それは大きな間違いです。
それぞれ詳しくみていきましょう。
化学科の就職が難しいと言われる理由
まず先に
あなたが学んだことをおさらいしましょう。
化学系の学科では下記の知識が身に付きます。
- 数学
- 物理
- コンピューターリテラシー
- 化学
- 応用化学
- 応用化学実験
- 化学実験
- 生物学
- 生物学実験
- 理工学概論
- 有機化学
- 有機化学演習
- 無機化学
- 無機化学演習
- 物理化学
- 量子化学
- 量子化学演習
- 先端科学
- 錯体化学
- 高分子化学
- 化学結晶学
- 物質構造学
- 安全工学
- 電気化学
- 分析化学
- 化学工学
- 技術者倫理
- 地学
- 地学実験
- 高分子化学
- 生化学
- コロイド化学
- 高分子材料
- 生活支援化学
- 物性化学
- 真空化学
- 表面工学
- 触媒化学
- エネルギー化学
- 電子在庁
- 金属材料
- 固体物質
- 環境材料
- 機器分析
- 分光化学
- 流動現象学
- 製図基礎
- 科学表現論
- 先端技術管理
- 分離精製工学
- 他多数
※私の卒業した大学の場合です
化学を中心にコンピュータについての講義もあります。
取得を目指せる資格は下記です。
- 教員免許(中学・高校)←中学は理科、高校は理科、工業
- 学芸員
- 毒物劇物取扱責任者
- 危険物取扱者(甲種)
- 高圧ガス製造保安責任者(甲種化学・乙種化学)
- 公害防止管理者
卒業後の実務経験で取得可能な資格は下記です。
- 労働安全コンサルタント
- 衛生管理者(第一種)
こんなに幅広く勉強してるんだから就職難しいなんて言われたら泣いちゃう
たしかにそうですよね。
化学科の就職が難しいと言われる理由は下記です。
- 研究職のイメージが強く、院卒でないと難しい
- 化学メーカーは有名企業が多く入社難易度が高い
それぞれみていきましょう。
- 研究職のイメージが強く、院卒でないと難しい
化学=研究職のイメージを持っている人は多いです。
実際に化学系学科の就活生の中にも
将来自分は研究者になるんだ(化学系の仕事は研究職しかない…)
という考えを持っている人がいますが、それはあくまでイメージです。
ですが、実際に研究職に就きたいという場合は院卒のほうが断然有利になりますので
化学系の学科は研究職しかない+研究職に就くには大学院まで進学する必要がある
この2つのイメージが化学系学科の就職が難しいという印象を与えています。
後ほど詳しく解説しますが化学系の知識を生かして活躍できる職種は研究職以外に多数あるので安心してください。
- 化学メーカーは有名企業が多く入社難易度が高い
化学メーカーと聞いてCMでお馴染みの
シャンプーなどの消費財メーカーや
ヘアカラー材の化粧品メーカーを想像していませんか。
確かにあなたが想像した知名度が高い企業の就職倍率は高いですが
それは化学メーカーのほんの一部です。
有名企業が多いと感じるのは有名企業しか知らないから。そして化学業界の巨大さを知らないからです。
入社難易度が易しいとまでは言えませんが、化学業界内での選択肢は多数あります。
化学科の具体的な就職先
化学系の学科の主な就職先(おすすめな業界)は下記です。
- メーカー
- 情報通信
- IT業界(情報系)
- サービス業
- 卸・小売業(商社)
- 公務員
それぞれみていきましょう。
下記、メーカーの業界です。
- 化学業界
市場規模も大きい化学系学科の就職先の大本命で、化学系の就活生はとりあえずこの業界の採用試験を受けておけばOKといっても過言ではありません。
化粧品や消費財といったBtoC(私たちのような一般消費者)のイメージがあるかもしれませんが
BtoB(法人と取引)の大企業が多いです。
これまでの知識を最も生かしやすい
化学業界への就職はおすすめです
- 化粧品業界
化粧品業界(化学業界)は特に女性に人気の業界です。最近では男性用化粧品の需要も高まってきているので狙い目の業界です。
- 消費財業界
消費財業界(化学業界)の製品は石鹸やシャンプー/リンスなど日常生活に欠かせません。
テレビCMをやっている知名度の高い企業が多く属しています。
- 自動車業界
制振剤や接着剤など、自動車にも化学系の部品が多数使用されています。
自動車業界は100年に1度の大変革期と言われているので
扱っている製品や開発力は要確認です。
- 食品業界
これも人気の業界です。化学系学科の中には食品化学について学べる大学もあり
食品化学の知識を生かして研究職として活躍できます。
- 機械業界
化学関連設備の開発が主です。
ろ過装置/分離装置/攪拌機/分析装置/など化学関連の機械は多数存在します。
化学も好きだけど機械も好きという人におすすめです。
- 石油業界
ガソリンや石油製品の探査から販売まで行います。
石油業界はグローバルに展開する企業が多い為、世界で活躍したいという人にはおすすめの業界です。
- 医薬品
分析化学の知識を医薬品業界で生かすことができます。
医薬品の成分を分析する研究職として化学系学科の就職実績がありますが
目指すのであれば大学院まで進学すると有利です。
ここからは
メーカー以外の主な就職先もみていきましょう。
- IT業界
化学系専攻とは異なる業界になりますが、理系学生の多くが興味を持っている今後大きな成長が見込まれる業界です。
理工学部であればPC関連のスキルもある程度身に付きますのでIT業界への就職も可能で実績もあります。
- 卸・小売業(商社)
石油などの卸売りなど化学系製品を扱う企業はメーカーだけではありません。
専門商社があります。
化学系の知識を生かしたいけど、営業もしたいという人におすすめです。
- 公務員
教員だけでなく市役所や国が定める組織にも化学系の募集があります。
公務員試験を受ける必要があるのがネックですが、安定を求める人にはおすすめです。
化学科の具体的な仕事内容
化学系学科の具体的な仕事内容は下記です。
- 研究(開発)
- 生産技術
- 品質管理/品質保証
- 調査員
- 営業(セールスエンジニア)
- 教師
それぞれみていきましょう。
- 研究(開発)
化学系学科といえば「研究職」と言われるほどの大本命です。
研究内容にも取りますが、仕事内容が卒業研究の延長戦上のような形になることもあり
化学系の知識を最も生かせる可能性が高い職種になります。
その為
化学メーカーの研究職は、化学系の就活生から人気の職種ですが
化学の専門知識が必要になるので、他学科のライバルの参入が少ないのがメリットです。
- 生産技術
化学系製品を生産するラインの生産技術としてライン立ち上げや改善を行います。
生産技術といえば…多忙、残業、休出など大変なイメージを持たれがちですが
達成感/やりがい/がありますし「楽しい」と感じる場面も多い職種です。
工場と親密なので普段から適度に事務所と工場を行き来することが息抜きにもなります。
生産技術職の詳しい仕事内容などについては
下記で詳しくまとめています。
大手2社で生産技術職を経験し
現役の生産技術員である私による徹底解説です。
- 品質管理/品質保証
化学系製品の品質についての業務です。
普段から製品の品質について確認/改善を行うのと
品質不良発生時に迅速な対応するのが品質保証職。
通称:品保(ひんぽ)と呼ばれる職種です。
製品の流動許可に関して最大の権力を有する部署である為
問題発生時は、各部署が製品流動の可否を品保に確認します。
出荷の可否についての最終決定権を保有している点は品保の大きなやりがいです。
この品質に関する部署は
設備メーカーだと品質管理
部品メーカーだと品質保証
というように、企業によって呼称が異なる場合があります。
- 調査員
水質調査などの化学知識を生かした業務です。
サンプルの採取→調査というように仕事内容が研究職に似た内容になる場合があります。
- 営業(セールスエンジニア)
化学系設備に保守・メンテナンスを行う技術営業や
化学メーカーで営業として文系就職する人もいます。
化学製品を売る際に、お客さんから専門的な質問をされることが当然のようにありますので
そういった場合にすんなり答えられる理系出身者を営業として採用する場合があります。
文系職でも経験を積めば専門知識を習得できますが基礎知識のある化学系出身者とは成長スピードが大きく異なるので
理系出身で営業職の希望者は歓迎されることが多いです。
しかし理系出身者の文系就職と聞くと
せっかくここまで化学系の勉強をしてきたのに文系就職はもったいなくない?
という人が必ずいますが「もったいなくありません」
と経験者である私が自信を持って言わせてもらいます。
(私は工学部出身→新卒で生産管理)
理系職より文系職の方が売り上げなど数字で評価しやすい職種が多いので
実力主義でやった分だけ稼げる営業がやりたい
そもそも技術職よりも営業職がしたい
などの理由で文系就職する人は私も含め実際にいます。
理系出身者の文系就職については経験を踏まえて
下記で詳しく解説しています。
- 教師
理科/化学の教師です。子供が好きだったり、教育業界に興味のある人にはおすすめです。
化学メーカーは企業研究が重要
知名度が高い化学系メーカーは化粧品や消費財(石鹸やシャンプー)を扱う一部の企業です。
しっかりと企業研究を行えばBtoB(主に法人と取引)の
優良化学メーカーは多数あります。
もしも、この企業を知っていたら…
興味があるのに
そもそも知らない/見つけられない/というのが1番もったいなく、損をしている状態です。
化学メーカーの大企業はBtoB(法人と取引)が多く
就活で企業研究をしてからはじめて知るという企業が多いです。
化学系の商社もピンポイントで探さなければ中々見つからないので
自分が就活で有利になる化学関連の企業を漏れなく見つけることが重要です。
化学業界の企業研究ってどうやってすればいいの…
効率の良く企業研究をする方法については四季報を使うことをおすすめします。
四季報を使えば、化学業界を代表する数々の企業がすぐに分かりますよ。
化学科の就職対策
就職対策でよく耳にするのは
SPIの勉強/履歴書の添削/面接の練習/資格の取得/インターシップへの参加など
どれも時間のかかるものばかりです。
特にインターシップはすでに募集が終わっていたり
いまさら資格の勉強をする時間がなかったりする場合が多いです。
この記事を読んでいるあなたも、まさに就活真っ最中で
時間がない…
今更あれこれ対策するとか無理…
そもそも就活の準備が遅すぎた…
…就活やばい
と、焦っていても大丈夫なように
今回は時間をかけずにできる就職対策を紹介します。
紹介する就職対策は下記です。
- 推薦応募の利用
- 特化した就活サービスの利用(学科)
- 就活サービスの利用(スポーツ)
それぞれみていきましょう。
推薦応募の利用
理系であれば、まず最初に検討するべき就職対策がこの「推薦応募の利用」であり
化学系の学科であれば化学メーカーへの推薦枠がある可能性が高いです。
各大学によって、推薦可能な企業の数や種類は異なりますが
自分の志望度の高い企業の推薦枠があった場合は利用しない理由がありません。
その為
必ず大学のキャリアセンター(就活窓口)で推薦可能な企業の確認をしてください。
特化した就活サービスの利用(学科)
いざ、就活がはじまるというタイミングで実施される
大学主催の就活イベントで
この就活サイトはみんな登録しといてね~
と言われたサイトだけに登録して就活をしていませんか?
大学のキャリアセンター(就活窓口)が学生に進める就職サイトは
文系・理系問わずほぼすべての学科が対応可能な某大手就活サービス2社の可能性が高いので
求人数が多い代わりに
あなたに関係のない/興味のない/求人が多数存在しているでしょう。
効率よく就活を進めるには、自分に合ったフィールドで就活ができるサービス(サイト)を使う必要があるので
化学系学科に属するあなたの場合。利用するべき就活サービスは
化学系学科の就活を有利にする
就活サービス「アカリク」になります。
「アカリク」は理系の求人に特化している就活サービスであり
化学系学科の就活生を求めている多数の企業と出会える場が設けられているので
まさに化学系学科のあなたに特化した就活サービスになります。
また
研究職などの募集が豊富で、院生が重宝される為
「アカリク」は数ある就活サービスの中で、大学院生から最も選ばれています。
就活の成功率を少しでも高くしたいのであれば迷わず登録しましょう(もちろん無料)
すでに登録している他の就活サービスと併用することで効果絶大です。
就活サービスの利用(スポーツ)
就活でスポーツ経験って自己PRとかで
生かせるかな?アピールになるかな…?
というようにスポーツ経験がある人は、さらに就活の成功率を上げる方法があります。
スポーツ経験は就活でかなり大きな武器になるので
いかに上手くスポーツ経験を「生かせるか」で
就活の成功率は大きく変わりますよ。
就活でスポーツ経験を最大限生かす方法については
下記で詳しく解説していますので、スポーツ経験者の人は必見です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は
「化学科の就職が難しいって本当?おすすめの就職先や仕事内容を徹底解説」
といったテーマで解説しました。
まとめです。
・化学系学科は
✓研究職のイメージが強く、院卒でないと難しい
✓化学メーカーは有名企業が多く入社難易度が高い
という理由で就職が難しいと言われているが
実際は極端に難しいということはない
・化学系学科の主な就職先は
メーカー/IT業界(情報系)/卸・小売業(商社)/
公務員
・化学系学科の主な仕事内容は
研究(開発)/生産技術/品質管理/品質保証/
調査員/営業(セールスエンジニア)/教師
・化学系学科の就活生が就活を有利に進める為には
推薦と就職サービス「アカリク」を利用する。
化学系学科=研究職という考えは捨てましょう。
選択肢は多数あります。
化学系の学科にしてよかった。と思えるように就活がんばってください。
就活の成功率を上げる為の努力は忘れずに。
あなたが就活を成功させ
理想のキャリアプランを描けることを願っています。
それでは、このへんで。
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