東証プライム上場企業に就職できたら
勝ち組って本当?
就職・転職で目指すべき?
そんな疑問に答えます。
- 東証プライム上場企業で働くメリット/デメリット
- 東証プライム上場企業の仕事内容/待遇
- 東証プライム上場企業へ就職することが
「勝ち組」とは言い切れない具体的な理由
日本に2000社程度しかなく
その多くが抜群の知名度を誇る
「東証プライム上場企業」ですが
そこで働くことが本当に勝ち組なのかは
実際に働いてみないと分からないですよね。
本記事は
「東証プライム上場企業」で働くことに興味があったり
就職・転職での企業選びの軸を
「東証プライム上場企業」にしている人に
ぜひ読んでいただきたい内容になっています。
東証プライム上場企業に勤務することの
メリット・デメリットなどを
実際に東証プライム上場企業で勤務経験のある私が
経験を踏まえて解説していきます。
私も新卒で就職活動をしている時は
「東証一部上場企業」に入社したい。という思いを強く抱いて就職活動をしていました。
(※当時は東証プライム上場企業が東証一部上場企業と呼ばれていました)
非上場ですが家電屋さんに製品が並んでおり
知名度も高い周辺機器メーカーの内定を蹴って
東証プライム上場(旧東証一部上場)企業の
大手設備メーカーに入社しました。
そして実際に
就活時に夢見ていた
東証プライム上場企業で働きはじめたのですが…
”東証プライム上場”だからこそのメリットがあまり実感できませんでした。
普段の業務の中で上場の有無を気にすることもなく
「東証プライム上場」という肩書を過大評価していたな
と感じながら勤務していたところ
- 職種の変更がしたい
- 他の企業も経験してみたい
という思いが芽生えて転職。
今は大手子会社で勤務しています。
ではなぜ
あまりメリットを感じられなったのか。
その理由についても
リアルな経験を踏まえて解説していきます。
それでは、さっそくみていきましょう。
※経験を踏まえた個人的見解が含まれる事をご了承ください
東証プライム上場企業とは
そもそも
東証プライム上場企業とは何なのか。
東証プライム上場企業とは
2022年の4月3日までは
東証一部上場企業と呼ばれていた企業であり
簡単に言うと
東京証券取引所のプライム市場に上場している企業です。
東証プライムに上場すると知名度が上がると同時に資金調達がしやすくなります。
簡単に上場できるわけではなく厳しい審査が必要です。
難しい説明を省くと
要は、経営が安定している会社!
2022年5月末現在で
なんとたったの2000社程度しかありませんので
入社できる人もごく一部です。
まさに、選ばれし者しか勤務できないので
東証プライム上場企業への就職を
目標とする人が多くても不思議ではありません。
メリット・デメリット
実際に
東証プライム上場企業で勤務する
メリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 社会的な信用・知名度
入社すると親も安心してくれるなど
東証プライム上場企業というだけで
会社の信用度は爆上がりします。
知名度も高い会社が多く
仕事のやりがい・モチベーションにもつながります。
- 会社の安定
安定した経営をしていないと
東証プライムに上場するのは難しいため
会社の安定性を確認する指標にもなります。
しかしながら
東証プライム上場=安定経営
というのが必ずしも成り立つわけではないことに注意です。
たった一度のミスで信用は一気に失われます。
あくまで
経営が安定している可能性が非常に高いということです。
- 待遇面の安定
会社の経営が安定していれば
社員の待遇も安定しやすいです。
上場企業は
有価証券報告書という資料の提出が義務付けられており
そこには社員の平均年収を記載する必要あります。
そのため
社員からの信頼や優秀な人材の採用競争に勝つためにも
安定した給与が支給されやすいです。
- ローンやクレジットの審査
「東証プライム上場企業」というだけで
勤務先としてしっかりしているので
審査に通りやすくなります。
- 充実した研修・福利厚生
若手社員に対する
寮の完備や各種手当などが充実している可能性が高いです。
全員が受講するビジネスマナー研修以外に
選択型で自己啓発を促す研修も充実していました。
特に新入社員への研修が手厚く
技術職の総合職として入社してから
製図などを
1年ほど座学で勉強してからの配属だったので
研修がしっかりしすぎていて驚いた記憶があります。
住居も
30歳頃までは約1万円/月で会社の寮に住むことができ
研修も外部講師を招いて行うことがありました。
デメリット
- ルールが厳しい
細かいことでも書類が必要だったり
上司の承認が必要なことが多いです。
またひとつの案件で関わる部署と人数が多く
確認に時間がかかります。
- 仕事の質が求められる
どこの会社でも言えることですが
組織として評価制度も整っている会社が多く
アウトプットをしっかりとすることが重要になります。
周りが優秀だと特にです。
- 希望する部署で勤務できない
東証プライム上場企業ともなると
従業員数が多い会社が多く
希望の部署への配属が難しくなることがあります。
1万人を超えるような巨大企業だと
職種はおろか勤務地まで完全ランダムとなります。
いちよ希望は出せるのですが…
仕事内容
東証プライム上場企業の
仕事内容や忙しさについて
仕事内容について
特に「きつい」ということはなく
私自身3社経験している中で
仕事内容に関して”東証プライム上場”だからこその大きな特徴はなかったです。
また
仕事の忙しさに関しても”東証プライム上場”だからこその大きな特徴はなかったです。
直接関係するのは
会社の業界や職種になります。
但し、経理部などの株式に関連する部署には
影響があるかもしれません。
(私が技術系のため不明です。すみません。)
東証プライム上場企業への就職は勝ち組?
結局のところ東証プライム上場企業への就職は勝ち組なの?
についてですが
世間体でみれば、経営/待遇面の安定から
間違いなく「勝ち組」の可能性が高いです。
「勝ち組」だと言い切れない理由としては
ワークライフバランスなども考慮する必要があることや
東証プライム上場企業の中にもランクがあること
また、意図的に上場していない優良企業も多数ありますので
総合的な評価は
「会社による」としか言えません。
知名度が高い=勝ち組なんて考えもありますが
BtoBの会社なんて知名度は皆無です。
※BtoBは私たちのような一般消費者ではなく企業間で取引を行うこと
地元ではみんな知っていて、自慢できるが
地元から出ると知名度は皆無になる会社は多いです。
実際に働いてみて
”東証プライム上場企業”だから
特をしたり、良かったと
感じたことはあまりありませんでしたが
長期的に見た時の給与の安定が大きなメリットかなと思います。
ちなみに私は
東証プライム上場企業→非上場企業へ転職しましたが
待遇面を比較すると
非上場企業である今の方が良いです。
入社難易度
東証プライム上場企業の入社難易度はどうなんでしょう。
これに関してですが
日本に約2000社ある東証プライム上場企業
すべての入社倍率が同じになることは
当然ですがありえません。
業界や地域
会社の規模などによって倍率は変わります。
しかし
繰り返しになりますが
全国に2000社程度しか存在しない点を考慮すると
必然的に入社難易度は高くなります。
転職
私自身、転職を2回経験している身です。
業務内容や待遇面など理由はさまざまですが
新卒で入社した
東証プライム上場企業の同期も数人辞めました。
新卒時に「東証プライム上場企業」という理由だけで入社してしまうと
不満が多くあるかもしれません。
東証プライム上場企業に憧れるのは
ごくごく普通のことだと思いますが
実際に入社してみると”東証プライム上場”だからこその
メリットをあまり感じることがなく
転職を考えるという人も多いと思います。
一部の世界的に有名な上場企業と同じ括りで
見てしまって期待しすぎると入社後
痛い目にあいます。
それでも東証プライム上場企業に勤務すれば
安定した生活は送っていけますし
金銭面では
無理に転職するほど苦しくないはずです
参考に
私が東証プライム上場企業から非上場企業(大手子会社)
へ転職した時の待遇面など細かい比較について
下記で詳しく紹介していますので
興味のある人はぜひチェックしてみてください。
東証プライム上場企業への就職を目指す
東証プライム上場企業は=待遇が良いという訳ではないが
「東証プライム上場企業は優良企業の可能性が高い」ということは事実です。
平均年収や売り上げもオープンですし
労働組合が結成されている可能性も高いです。
そのため
将来の安定を願って
「東証プライム上場企業への就職を目指す」というのは
立派な目標になります。
私のように入社前の段階で
東証プライム上場に対して
過度な期待をしなければ就職後の不満は少ないと思います。
今の時代
長期的な目で企業を見ることは重要です。
私が所属している
自動車業界でも電気自動車への移行で
大きな改革が生まれているように
将来の安定が確約されている会社など皆無です。
AIの発展で「将来なくなる」と言われる仕事さえあります。
で、あれば
業界・業種関係なく
少しでも安定性の高い「東証プライム上場企業」への就職を目指すのは大アリだと思いますよ。
就職・転職活動中で軸が決まらない人は
東証プライム上場企業への就職を
目標にしてがんばってみたらどうでしょうか。
新卒で入社した時の話(余談)
私が新卒で東証プライム上場企業に
入社した時の体験談を少しだけ。
会社のスペックは
従業員は単体で1500人程度の設備メーカーで
業界では世界首位。
心を躍らせながら入社しました。
周りの同期は、誰もが聞いたことのある大学の出身者など
高学歴が多かったのでやる気も出ました。
研修も充実。
格安の寮など最低限の福利厚生は整っていました。
給与に関して言うと
世間で見れば悪くない水準とは思っていましたが
「東証プライム上場=高待遇」という
勘違いをしていた当時は
物足りなく感じていました。
※新卒1年目の冬の賞与が額面で約50万円
年次昇給は5000~6000円
賞与は業績による変動で4.0~5.0ヶ月程度。
でしたので
東証プライム上場=待遇がとても良い
というわけではなかったですが
毎年定期昇給はしっかりと行われるため
長期的な目で見ると安定はしていました。
また
「東証プライム企業に勤務するメリット・デメリット」
の解説の時にも
少し触れましたが
ここで、企業の平均年収についての
豆知識をひとつ
東証プライム上場企業の平均年収は簡単に調べることができます。
毎年
上場企業には
有価証券報告書という業績や社員の状況をまとめた
報告書の提出が義務付けられており
この報告書で嘘の情報を記載すると
上場廃止など大変な問題に発展してしまうので
嘘偽りのない情報が記載されんます。
そこに従業員の平均年収が記載されていますので
確認してみてください。
他にも
企業の年収を知る方法として「四季報」があります。
企業の平均年収はもちろん
売上や採用情報など
就職・転職活動に非常に役立つ情報が多く記載されていますので
興味のある人はぜひチェックしてみてください。
毎年最新版が発売しています。
私もこの書籍にはかなりお世話になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「東証プライム上場企業に就職したら勝ち組」は嘘だった。
について解説しました。
まとめです。
・入社を目標とする人が多い東証プライム上場企業
ですが細かいルールなど大変な部分も多い
・必ずしも東証プライム上場企業=勝ち組という訳
ではないが業績や待遇面が安定している可能性大
・安定志向で東証プライム上場企業への就職を
目標にするのは大アリ
例え
東証プライム上場企業であっても
実際に入社してみないと
良い/悪いは分からないものです。
それでも
日本で2000社程度しかない東証プライム上場企業への就職は誇れることなので
ぜひ目指してみてください。
あなたが
理想のキャリアプランを描けることを願っています
それでは、このへんで。
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