大企業に就職したら成長できない。について大企業3社の経験者が解説する

上司と会議

大企業に就職したら成長できないの?
大企業よりも早々と仕事を振られる
中小企業やベンチャー企業の方が成長できるって話を聞いたんだけど…

結局、自分の成長を軸に就職先を考えるならどんな会社に行けばいいの..

 

そんな悩みに

従業員数1000人以上の大企業3社でキャリアを積んでおり

且つ、現役の大企業社員でもある私が答えます。

   

本記事の内容
  • 大企業の教育/研修制度
  • 大企業での働き方
  • 成長意欲と周りの環境
  • 大企業で成長できる理由

  

社会人として働く/もしくは転職するからには

日々の業務の中で成長していきたい。

そんな気持ちがあると思います。

  • 大企業の質が高い仕事
  • 中小企業やベンチャー企業の裁量が大きい仕事

どちらの環境も成長できそうですが

正直入社してみないと分かりませんよね。

   

今回は

「自分の成長」を軸に就職・転職活動をしている人。

企業選びの軸とまでは行かないが

業務の中での「自分の成長」を

重要視している人へ向けて

 

私が大企業3社での勤務経験を踏まえながら

解説していきます。

 

本記事を最後まで読んでいただければ

大企業に勤務している社員の成長環境

について詳しく知ることができます。

 

気になる結論から先に言ってしまうと

大企業は社員が成長できる環境です

 

ではなぜそう言えるのか。

 

さっそくみていきましょう。

※経験を踏まえた個人的見解が含まれる事をご了承下さい 

 

Contents

大企業の新人育成

クエスチョン

大企業は採用人数が多い会社が多いですが

入社後の最初の研修では

さらに人数を増やして、グループ企業合同で研修を行う場合もあります。

(私の経験だと3社のうち2社がグループ合同研修)

 

会社の仕組みやビジネスマナーの勉強を終えた後

メーカーであれば工場実習を挟み

自分の会社の製品がどのように作られているのかを学びます。

 

設計に特化している会社(機械設備メーカーなど)であれば

技術系総合職のみ

製図の勉強のために研修期間が長くなることもあります。

    

配属後の

育成方法としては経験した3社とも

よく聞く

OJT(On-the-Job-Training)でした。

実際に職場で業務に取り組みながら

新人/若手社員に対して先輩や上司がアドバイスをしていくスタイルです。

 

定型的な研修だけでは身に付かない部分が多いので

実践を通じて必要な知識・スキルを身に付けていくOJTは多くの会社で使用される育成手法になります。

 

担当の教育係が付きっ切りという訳ではないので

基本的には案件ごとに概要と進め方の説明を聞いた後に

自分で行動して分からない部分を聞いて学んでいきます。

  

大企業の教育/研修制度

教育制度

外部講師を招いてのビジネスマナー研修や

階層別研修(2年目、5年目、10年目といった節目や昇格時にある研修)

eラーニング(製品知識など)があります。

 

内容としては

品質管理や生産方式など業務に役立つ知識や

クレーン操作の特別教育や玉掛技能講習などの実際に資格が取得できるものまであり 

教育/研修にしっかりと予算を投資(社員の成長/人材に投資)できるというのは大企業の強みのひとつです。

  

研修は基本的に強制ではない選択型で

時間が許されれば

興味のある研修を選択して業務時間内で受講することが可能でした。 

 

また

海外トレーニー制度という

海外に興味のある若手社員を対象に

海外で実現したい明確なこと(資格取得など)があり

それが上司に承認されれば

決められた期間中、お給料をもらいながら海外で学ぶことができる制度もあります。

事業をグローバルに展開している企業の一部が取り入れている制度です。   

上司からのフィードバック

上司と部下

自分の普段の成果を確認する場として

上司からフィードバック(評価)をもらう機会があり

業務の中で良かった点/悪かった点を教えてもらいます。

その後

良かった点は継続/さらに質を高め

悪かった点は改善して次につなげます。

  

経験上

1社目は

年に1回の実施。

2.3社目は

年2回で半期ごとに実施です。

   

期初に具体的目標とその難易度を設定しておいて

期末にその達成率を自己評価します。

  

その後、上司からの評価と一緒に

「○○がよかった」「○○できるとさらに良い」「どんどん○○していってほしい」

とアドバイスをもらうのですが

  

これに関しては自分の成長と結びついていないと感じます。

昇格や賞与の査定が主の目的になりますので上司も作業感覚でやっている感が出ていました。

  

やはり上司からのフィードバックよりも

毎日のように

自分を1番近くで見てくれている教育係の先輩からのアドバイスの方が的確

だと感じますし、成長にも直結します。   

 

大企業が少数精鋭?

少数精鋭

「少数精鋭」

この言葉だけでもう成長できそうですよね(笑)

 

となるとやはり成長できるのは

中小企業かベンチャー企業か…

 

いいえ。

大企業の業務は少数精鋭で行われていますよ。

ん?

言っている意味が理解できませんよね(笑)

しかし事実です。

 

大企業3社でキャリアを積んだ結果、出た答えが

大企業の業務は少数精鋭で行われていますよ。(2回目)

一体どういうことなのか

詳しく見ていきましょう。

 

業務は部署ごと

入社後、必ずどこかの部署に配属されるわけですが

業務を行っていく主戦場は配属先の部署になります。

私がこれまで配属された部署(チーム)の人数は

1社目 5人

2社目 9人

3社目 3人

部署の中で細かいチームに分かれており

主に実働を共にする人数が上記に記載した通りです。

正直覚えきれないくらいの部署の数があり

従業員数5000人以上いても3人チーム…

 

大企業は取り扱っている製品が多数あり

それぞれに営業/技術/管理といった

担当をつけていくイメージになるので

想像しにくいと思いますが

大企業は中小企業やベンチャー企業よりも少数精鋭の環境

になる可能性が十分あります。

これは私が入社してから大きく驚いたことのひとつです。

   

仕事で関わる人数

普段から社内で密に業務に関わる人は多くても50人程度で

同じ会社でもほとんどの人の顔と名前が分かりません。

食堂に行ったら9割知らない人です(笑)

 

大企業は

事業部ごとの大きな壁があることが多く

それぞれが別の会社のようなイメージで仕事をしています。

他事業部との情報共有は

ほとんどが管理・事務的な内容になるので

同じ会社でも、他事業部の製品の知識は皆無になりますし

定年まで会う機会がない人も山ほどいます。

  

そのため

一緒に仕事をする人数を、大企業と中小企業/ベンチャー企業という括りで比較した場合大きな差はありません。

  

裁量の大きさ

チームとしては人数が少ないですが

大企業は組織として大きいため

書類ひとつにしても

関連するすべての部署に展開→承認が必要となります。

確認する人数が多い分、修正が必要な場面が多く

修正期間も考慮した日程での資料提出が必要になります。

 

自分の裁量を大きくしたいのであれば

不備のない提出書類を作成するスキルが必要です。

 

 

成長意欲

成長

当然ですが

本人の意欲で成長速度は大きく異なります。

ではどのような状況で意欲は高まるのかでしょうか。

大きく2つです。

まずは心情的な要因

  • 仕事を覚えて気持ち的に楽になりたい
  • 結果をだして出世したい

といった向上心をもって仕事に取り組むと

結果も出やすくなります。

 

もうひとつが環境的な要因

  • 完全年功序列な賃金体系
  • インセンティブ有の完全実力主義

といった賃金体系の違いです。

想像すれば分かると思いますが

どんだけ頑張っても給与の上がり幅は

定期昇給のみという環境より

結果をだした分が給与に反映される方が

モチベーションとしては高く持てると思います。

 

ちなみにですが

大企業は年功序列が多く

20代で部長!のような抜擢は難しいです。

私の経験した3社とも大方そうでした。

この役職は○○歳以上といったルールまでありましたので…

 

最近ではどの会社も

実力主義の賃金体系に移行しつつありますが

まだまだ年功序列の色が抜けない会社は多いです。

 

そのため

大企業に多い年功序列という賃金体系は「成長」を軸に就職先を検討している人にとって不向きな可能性があります。

入社前の面接/座談会等で確認しておきましょう。

成長するタイプ

成長

成長できる環境と言っても

人によって合う/合わないは必ずあります。

労働環境が自分に合っているのか

自己分析が必要です。  

 

突っ走り蓄積タイプ

とにかく突っ走る。

与えられた業務以外にも幅広く首を突っ込んでいき

どんどん失敗して覚えていくスタイルです。

  

コミュニケーション能力が異様に高い人や

失敗に動じない怖いもの知らずの人はこのタイプ。

体育会系の人たちが多い印象。

 

着実に蓄積タイプ

広く手を出しすぎず

与えられた業務にややプラスαで

ひとつひとつ着実に覚えていくスタイルです。

 

冷静で落ち着いている人や

几帳面な人はこのタイプ。

落ち着いた人が多い印象。

ちなみに私はこっちのタイプです。

 

どちらのタイプの成長が早いということはなく

突っ走るタイプは

早い段階で広い知識が身に付きやすいですが

着実タイプほど深い知識が身についていなかったりします。

  

自分と職場環境が合っていない場合

業務を進めていく中で

  • 幅広くどんどんやりたいのに教えてもらえない
  • 着実にひとつひとつ丁寧に覚えたいが詰め込み量が多い

と感じる場面が出てくると思います。

  

しかし

入社前の会社の職場環境(教育/育成のスタイル)なんて

どうやって調べれば…

 

安心してください。

次に、入社前の職場環境を知る方法を解説していきます。

  

職場環境を知る

職場環境を知る

気になる職場環境。

入社前の段階でも職場環境を知る方法はあります。

 

インターンシップに参加する

インターンシップの募集に応募・参加し

実際に会社へ訪問することで

会社の雰囲気はある程度知ることができます。

 

こういった場は必ずと言っていいほど

受講者が何でも質問できる時間が設けられているので

そこで若手の成長環境について質問するのも○です。

 

自分の興味のある部署で職場体験できるとは限りませんが

貴重な経験になるはずです。

  

ちなみに

インターンシップは参加すると

本採用の試験が有利になるという特典付き企業があります。

(本採用試験時に他より先行で面接/一次面接の免除など)

職場の雰囲気を知れるだけでなく

本試験で有利になれるなんて最高ですよね。

 

特典付きの企業はインターンシップの時点で倍率が高く

必ずしも参加できるという訳ではないですが

ぜひ特典も合わせてチェックしてみてください。

 

現役社員の話を聞く

新卒であれば

大学のOB/OG訪問で話を聞くことができます。

実際に勤務する人の生の声は

嘘偽りない情報で大変参考になります。

 

部署ごとに違いはあるものの

入社前に職場環境を知れる方法の中で

最も信頼度の高い情報が取得できると思います。

 

他にも知り合い経由で

興味のある企業に勤務する社員の話を聞ける機会があったら

ぜひ生かしてください。

  

面接で確認する

面接の際に(若手の)成長環境を直接質問します。

但し、質問の仕方は具体的にしましょう。

  

「成長環境について教えてください」では抽象的で

面接官も困ってしまいます。

  • 育成手法はOJTなのか(だいたいそう)
  • 研修の頻度/種類/期間
  • 2年目から海外出張は実現できるか

など

具体的な質問をすることで情報を得ましょう。

 

例えば

設計職を希望していた場合

製図の研修を6ヶ月かけて行ってくれる会社だと

安心しますよね。

志望度も変わってくると来ると思います。

 

理想のキャリアを描くためにも成長環境(教育・研修制度)についての情報を得ることは重要です。

  

面接での質問・確認は

知りたい情報を取得できると同時に

今後のキャリアプランについて考えている姿勢を

高く評価してもらえる可能性もあります。

 

しかし、注意点もあります。

会社の採用ページなどに記載されている内容を

質問しないようにしましょう。

 

インターネットで調べれば

公式サイトで分かる質問をしてしまうと

企業研究が甘い=志望度が低い

という印象を面接官に与えてしまうリスクがあります。

 

育成手法がOJTであることなどは

会社紹介ページに記載されていることがありますので

見逃さないようにチェックしましょう。  

大企業は成長できる環境である

キャリアを積む

環境環境が自分に合う/合わないはあるものの

大企業は十分成長できる環境が整っていると言えます。

 

充実した教育・研修があるだけでなく

スキルが身に付けていけば

質の高い仕事を裁量の大きな状態で業務に取り組むことができます。

このうえない成長環境ですね。

 

「大企業に就職したら成長できない。」

といった考えを持っている人へ

  • 絶対に完全実力主義がいい
  • ベンチャー企業にこだわりたい

といった理由がある訳ではなく

漠然と「自分の成長」を軸に

就職・転職活動をしているのであれば

給与が安定している大企業への就職をおすすめします

  

成長を感じる瞬間(余談)

成長

具体的に成長を感じる瞬間には

どんなものがあるのでしょう。

 

時には「本当に成長できているのだろうか?」

と不安になることもあると思います。

 

余談にはなりますが

私がこれまでのキャリアの中で

成長を実感した瞬間をいくつかまとめました。

・いつも先輩にくる電話が自分にきた時
 
・上司が自分に案件の進捗を聞いてきた時

 
・○○やっといてと言われた時


・書類作成スピードが上がった時


・社内関係者や取引先が顔と名前を覚えてくれた時


・メモする頻度が減った時

他、日々の業務の中で

成長を実感できる場面はたくさんありますが

個人的に1番嬉しいのは

関係者に顔と名前を覚えてもらえた時です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は「大企業に就職したら成長できない」について

解説しました。

 

まとめです。

 

・大企業は教育・研修が充実している

・大企業でも少数精鋭の環境で働ける

・大企業でもスキルが上がれば質の高い仕事を
 大きい裁量で行うことができる

・漠然と「成長」を軸に就職・転職活動をしている
 のであれば大企業への就職を目指すべき

 

自分の考える「成長」がどの程度なのか。

今一度考えて

本記事の内容を企業選びの参考のひとつに

していただけたらと思います。

 

自分に合った選択ができるように

自己分析と企業研究。がんばってください。

  

みなさんが

理想のキャリアプランを描けることを願っています。

 

それでは、このへんで。

 

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